個人事業主として「経営・管理」ビザを取得することはNGとされていません。しかしながら、事業規模の立証や個人と事業経費の区別に手間を要するため、また、株式会社や合同会社として法人化することで有限責任となることから、当事務所としては法人化して経営に従事していただくことを推奨いたします。
◆法人を設立することは要件ではないが、法人設立が基本
- 許可要件においては事務所設置要件と事業規模の要件がありますが、事業規模においては資本金が500万円以上であることが求められております。
- 資本金の概念は法人格を前提としたものであり、また必要資料においても、法人において行う場合には事業内容を明らかにする資料として会社の登記簿謄本が要求されています。
◆個人事業主では資本金の払い込み手続きがない
- 会社法上は会社の所有者である株主になるためには株式の対価として出資金を払い込む必要があります。
- 合同会社の場合は持分として出資金の払い込みが必要になります。
- 個人事業主の場合はそうした法人格の所有者たる地位を得るために出資金を払い込む必要がありませんので、事業に要する元手を予め出資金として区別する必要がありません。
- そのため支払いが事業に関するものとして支出したものなのかを特定し、実際に支払った額が資本金に準じる額として取り扱われます。
◆個人事業主は無限責任となる
- 個人事業主は無限責任とし債務についてその責任の限定がありません。
- 株式会社や合同会社は債務に関してはその責任は出資した限度において負うことになります。
- 会社法104条:「株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする」
- 会社法576条4項:「設立しようとする持分会社が合同会社である場合には、第1項第5号に掲げる事項として、その社員の全部を有限責任社員とする旨を記載し、又は記録しなければならない」
- 通常、個人事業主においてもその損害賠償に関して責任を限定する契約を締結したり責任賠償保険等に加入することでリスクマネジメントをすることは不可能ではありませんが、取引先との関係上損害賠償の定めに関して期待する契約とならない場合もあります。
- 事業の規模を拡大していく上では、取引の主体は法人で行うというほうが万が一のリスクを考えた場合には望ましいでしょう。
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